給排水管の交換はどの年代のマンションから必要?

マンションの給排水管交換をする必要があるのは、西暦2000年より前に建てられたマンション

マンション竣工年から30年頃が交換時期

マンションは修繕積立金を支払って、構造体などの共有部の改修工事を管理組合主導でやるので区分所有者はメンテナンスの為にする事は殆ど無いのですが、唯一やらなければならないリフォームは給排水管の交換です。

以前は給排水管に鋼管が使用されていました。継手部分が錆びやすく、おおよそ30年程で錆びた部分に穴が空き漏水すると言われています。

現在は樹脂管が使用されており、耐用年数は50℃以下の使用条件で100年以上持つ長寿命の材料です。

新築時の工事で鋼管から樹脂管に切替わってきたのが2000年代ですので、それ以降に建てられたマンションでしたら交換は不要です。

管理組合に専有部の配管交換は区分所有者がやる必要があるか確認しておきましょう

①給排水管の交換する必要性
(材料が鋼管かどうか)

②専有部の給排水管の交換を管理組合で計画しているかどうか
(マンションによっては管理組合が修繕積立金に交換参入している場合があります。)

鋼管が使われているかどうか確かめる一番良い方法は、管理組合又は管理会社に聞く事です。漏水事故は一番トラブルが起こりやすい部分なので殆どの組合は把握しています。

たまに専有部の配管交換費を修繕積立金に計上しているマンションもありますので併せて確認しましょう。

交換する必要があるのは
鋼管の給水配管・給湯配管
鋼管の排水管(汚水・雑排水)

上記と一緒にやった方が良いのは
追炊き管
鋼管のガス管

マンションの配管は

  1. 給水配管
  2. 給湯配管
  3. 排水管(汚水)
  4. 排水管(雑排水)
  5. 追い焚き管
  6. ガス管

の6点です。

それでは一つ一つ見ていきましょう

①②給水管・給湯管の交換

給水管・給湯管が鋼管の場合は架橋ポリエチレン管に交換するのが主流です。おおよそ配管交換だけで20万~30万です。

③④排水管の交換

給水管が鋼管の場合でも、排水管が塩化ビニル管の場合が多いです。塩化ビニル管の場合は耐食性に優れているため交換する必要がありません。排水管が鋼管の場合は給水管と併せて交換しましょう。一緒にやった場合追加で10万~20万程掛かります。

⑤追い炊き管

追い炊き機能付給湯器が設置されている場合、ユニットバス~給湯器の間に給湯管とは別に2本ペアになった追い炊き管が設置されており、銅管の場合は交換が必要です。樹脂管の場合は交換の必要はありませんが汚れが溜まりやすい部分なので中古物件購入時などは併せて交換した方が良いかもしれません。上記工事と併せてやると、5万程掛かります。

⑥ガス管

ガス管は鋼管であってもガス業者に聞くと鋼管内にライニングという膜がはってあるので洩れませんという見解がほとんどですが、何故かたまにガス漏れをしたという案件があります。おそらくは結露等による配管の腐食の可能性もありますので、やはり上記の時期に併せて最新のガス用フレキシブル管に交換された方が安心です。おおよそ5万~15万位掛かります。

付帯工事

上記配管交換工事をする為には、水道メーター及びガス給湯器の設置場所~各設備機器(キッチン・ユニットバス・トイレ・洗面化粧台など)の経路の床を解体して復旧しなければなりません。そのほかにも各設備機器に配管を接続しなおさなければならないのですが、ユニットバスは解体して新しい物に交換しないと難しく、その他の設備機器(キッチン・トイレ・洗面化粧台)なども一緒にその際に交換した方が仕上りが綺麗になります。

フルリノベーションをやった方が2度手間にならずお得

配管経路の床を全て撤去しなければならないのと、ユニットバス、キッチン、トイレ、洗面化粧台などを取り外す必要がある為、フローリングの貼り替え工事と上記水廻り4点セットの交換も併せて行った方がお得です。

そう考えると、やはり2000年以前に建てられたマンションで築年数が30年以上経っている物件はフルリノベーションをやって改修した方が良いでしょう。

マンションのフルリノベーョンの場合700万円~1200万円位掛かります。永く住み続けらたり、ご子息に譲られる場合は一度ご検討してみては如何でしょうか。